これからゴルフを始める人が覚えておくべき17個のルール
「クラブ本数」のルール
ゴルフをやるにあたって必須のアイテムが「クラブ」。これがなければボールが打てませんから、最も重要なものと言っても過言ではありません。
ゴルフクラブは自分で購入したものを持ち込むのが一般的で、規定では「14本以下に抑えなければならない」となっています。このルールが決まったのは1859年のこと。全英で行われたアマチュア選手権に参加した男性が発端でした。
彼は何と、55本ものゴルフクラブを持ち込んだのです!しかしながら当然全てを使用するわけではないので、どのクラブを使うかの選出にもかなり時間がかかります。
そして、コースに同伴するキャディさんにとっても運ぶのが恐ろしく負担となってしまったことから、その後は14本までと公式に定められたのだそうです。
しかし、ゴルフ初心者の方からすれば「14本も必要ないけど……」と思うでしょう。なぜそんなに持ち込むのか?というと、クラブは形によって違うはたらきを持っているから。それぞれに使用目的が異なるため、複数を使い分ける必要があるのです。
ゴルフクラブには、基本から個性派まで様々な種類がある
コースを回る間に中心的に使用されるのは、主に「ウッド」か「アイアン」と呼ばれるクラブ。アイアンはボールをコントロールしやすく、ウッドは飛距離に長けているのが特徴です。
その他に1打目で使われることが多く、最も飛距離に優れる「ドライバー」、バンカーショットによく使用される打ち上げ用の「ウェッジ」、グリーンでボールを転がすのに適した「パター」などがあります。
上記を見ると、ゴルフクラブは種類によって性質が全く違うということが分かりますね。ですから、特にこだわりのない方でも数種類持ち込むのが基本なのです。
ゴルフクラブの本数に関するルールを破れば「ペナルティ」が生じる
では、万が一ゴルフクラブを15本以上持って行った場合はどのようなことが起こるか?というと、その際にもペナルティが生じてしまいます。
まず、競技委員会や同伴競技者、対戦相手がいる場合は対戦相手にも、本数を違反した旨を説明しなければなりません。そして「使用しないクラブがどれか」を明確にした上で、使用するクラブについても明かします。
プレー中にも「1打目の発見で2打罰」、「2打目以降の発見で4打罰」と非常に重いペナルティが課せられるため、荷物を詰める際には充分注意しましょう。
ちなみに、14本以下しか持っていない場合、プレーをむやみに遅らせない状況下であれば途中からの追加が許されます。ただし、同伴者のクラブをラウンド中に借りるのはルール違反となり、2打罰が与えられるので気を付けてくださいね。
「OB」のルール
OB、と聞くと母校の卒業生や先輩などを連想する方も多いでしょう。しかし、「OB」は「Out of Bounds(アウトオブバウンズ)」の略。つまり「区域を超えて行った」という意味です。
ゴルフ場は一見広大な草原を自由に進んでいくようなイメージを受けますが、実際には定められたコースに従い進行してゆきます。基本1ラウンドは18コースで、前半(アウトコース)と後半(インコース)に分けて回るのが一般的。
コース内は芝が綺麗に刈り取られて舗装された「フェアウェイ」や、外形を象る「ラフ」、砂場のような「バンカー」、水場である「ペナルティ」などで構成されており、地面はそれぞれに打った時の感覚が違います。
OBは、そんなコースの完全に「外」へ飛んでゆくことです。プレーできる区域とOBエリアは白線や白い杭で区切られていることが多く「ここから先へ飛ばしたらOBですよ」と教えてくれるので分かりやすいでしょう。
白杭の場合はコースに沿って定期的に立っていて、次に見える白杭と線で結ばれるようなイメージになります。結局のところは白線と同じく、2本の杭を直線で結ぶとして、その線より外側へ行ってしまったらOB、ということですね。
OBは「ペナルティ(罰)」の一種
OBは、基本的に「ペナルティ(罰)」の括りとなります。決まったコースを外れてあらぬ方向へ飛んで行ってしまったわけですから、仕方がありません。では、OBになると一体どうなるのか?というと、下記のような対処法が使われます。
- 1打目がOBだった場合……3打目として打ち直し
1打目からOBを出してしまった場合、本来ならば次は2打目ですが、1回分ペナルティになるため、2回目は「3打目」として打ち直しを行うことになります。1打目を打った場所からが基本ではあるものの、ハンデとして「前進4打(少し進んだところから打てる)」があればそこから打つことも可能です。 - 2打目以降がOBだった場合……1打分プラスで打ち直し
2打目以降がOBだった場合も、1打分をプラスして前回のボールを打った場所の近くで打ち直しとなります。この時、グリーン上であればむやみにカップに近いところにボールをドロップしないよう注意しましょう。
OBになりやすいプレーとしては「ドライバーを使ったショット」が挙げられます。ドライバーはティーアップされたボールを打つためのクラブで、アイアンクラブに比べボールが跳びやすいのが特徴。
そのため、ドライバーを使用してボールを打つとOBエリアまで飛んでいくことが多いのです。
「OBの数え方」
OBは卒業生や先輩のことではなく、ゴルフにおいては「Out of Bound(アウトオブバウンド)」、つまり定められたコースの外のOBエリア(白線や白杭などで区切られています)にボールが飛んで行ってしまうことを言います。
これはゴルフのルール上はペナルティとなり、1打目でOBとなれば次は3打目、2打目でOBとなれば次は4打目というように、実際に打っていない打数がスコアに足される「1打罰」によって対処されるのが一般的です。
そしてその次は、OBとなったボールを打った場所に近い地面に落として位置を決めます。
中にはOBが1打目であった場合は「プレイング4(前進4打)」と呼ばれるよりゴールに近い特設ティーから4打目として始められるというゴルフ場もありますが、2019年にルールが改訂されてからは2打罰を受けることで2打目以降でもそれが可能となりました。
OBが出ると、スコア結果は結構変わる
そうは言っても、1打罰程度ではそうスコアに影響しないのでは?と思う方もいるでしょう。しかしOBが出た場合、意外と最終的なスコアは変化するのです。以下の例をご覧ください。
- 本来は3打でカップインしたはずだったAさんの場合
1打目OB+1打罰+打ち直し1+残り2打=スコア5
このように打ち直しが含まれるため、本来は3打程度でカップインできたはずでも、1打罰が与えられることにより4打ではなく5打まで上がってしまいます。
- OBを3度やってしまったBさんの場合
1打OB+1打罰+OB+1打罰+OB+1打罰+OKショット×5=スコア11
OBを繰り返すと、上記の通り打ち直しでそれなりに持ち直してもスコアが2桁台になることも。特にドライバーを使用したショットの際に出やすいと言われていますから、充分注意しましょう。
ボールが見つからないと「ロスト」扱いに
OBはコース外にボールが出てしまうので、場合によっては見失ってしまうこともあります。ですが、2019年以降のルールでは「3分以内にどこにあるか発見できない場合はロストボールとなる」という決まりが。
ロストボールでも1打罰というペナルティは変わりませんが、その後元々のボールが見つかっても新しいボールを使い続けなければならなくなります。やや勝手が違ってきますから、OBになったら出来る限り諦めずに探しましょう。
例外として、ボールが自然的な障害(修理地や水たまりなど)に落ちたり、ペナルティエリア内でそのままプレー続行可能な場所に落ちたりした時は救済措置が取られることもあります。
グリーン上のルール
グリーンは、ゴルフ場において「フェアウェイ以上に美しく舗装されたエリア」を指します。ゴルフでのゴールを示す「カップ(ホールとも)」はこのエリアの中にあり、皆その穴にボールを入れることを目指してプレーを行うのです。
1ラウンドが長いロングコースの場合、旗の近くにたどり着いただけでも一種の達成感を味わえる人もいるでしょうが、ゴール間近だからこそ実は大切なマナーやルールがあります。
まず、グリーンの中にボールを打ち込んで静止させることを「オン」と言います。特にカップに近いところで止まった場合「ナイスオン!」と声をかけることもあるので、覚えておきましょう。
では、グリーンで最低限守るべきルールには何があるのでしょうか?
- グリーン内は走らない
- 打つ人の邪魔にならないよう距離をとる
- ボールマークはその都度直しておく
- カップの周囲30㎝は踏まない
※念のため覚えておきたいルール
- グループ全員グループにオンしたら、一番近い人がピン(旗)を抜く
グリーンの中は芝が繊細なので、まず走らないこと。人が打っている時は危ないですから距離をとります。
また、ボールマーク(ボールによって芝に型がついたもの)はそのままにしておくと軌道が変わることもあります。必ずその都度直しましょう。カップの周囲30㎝も同じように傷みやすいので、なるべく踏まないようにしてください。
「ピン」はカップの場所を示す旗のことですが、実は2019年まではこれを刺したままボールを打ち、ピンに当たってしまうとペナルティが生じていたため、一番近くの人が抜くのがマナーとなっていました。
2019年からはそれがペナルティなしに変更となったので、これから始める方に関しては本来覚えなくても良いルールかもしれませんが、かなり直近の変更で暫くぶりにゴルフを行う人は知らない恐れも。
気軽に訂正できる仲なら問題ないものの、相手が上司や取引先だとルールを守らない人だと思われないとも限りませんし、実際ピンがあると邪魔なこともあるので、念のため頭に留めておくと安心です。
グリーンでのマナーは、とにかく「ボールを動かさない」ことを意識しよう
グリーンはカップに最も近い場所なので、プレーヤーたちは神経をすり減らしがち。走らない、邪魔にならないよう気遣う、ボールマークを直す、カップ周辺は踏まない……その全てがそんなプレーヤーに寄り添ったルールと言っても過言ではありません。
ちょっとした動作でボールの軌道が変化することもあるので(過去にはゴミを拾っただけでトラブルになった例も)グリーンに入ったら自分の動作に極力気を配ってくださいね。
「ロストボール」とは
ゴルフは基本的に18コースからなるコース内でボールを打ち、いかに少ない打数でカップ(ゴール)に入れられるかを競うスポーツ。しかし、時にはボールが場外へ飛んで行ってしまい、なかなか見つからない……という時もあります。
コース外へ飛んだボールは「OB(アウトオブバウンド)」扱いになりますが、万が一一定時間見つけられなかった場合はどうなるか?というと、それは「ロストボール」として処理されます。
ロストボールは日本語で「紛失球(ふんしつきゅう)」とも呼ばれ、仮にその後無事見つかったとしても以前のボールでプレーすることはできません。ゴルフは最初に自分のボールを決めてから行うため、紛失もペナルティとなるのです。
ボールを見つけなければならない制限時間は「3分」
では、遠くへ飛んで行ったボールをいつまでに見つければ良いのか?というと、制限時間は「3分」。以前は5分だったのですが、2019年から変更されました。一度見失ってしまうと、ほぼ発見は難しいタイムリミットですね……。
ちなみに、木の上や林の中など、探索が困難な場所にあっても見つけたことにはならないそう。諦めて新しいボールでプレーしましょう。
ロストボールのペナルティは「1打罰」
万が一ロストボールになってしまった場合でも、ペナルティはOBと同じく「1打分プラスして打ち直し」となります。場所はロストになったボールを打ったところの近く。ボールをドロップ(落と)して位置を決めてください。
ただし、一旦ロストボールになったものを後から見つけ、そのボールを使用した場合には「ショットを打った時点で失格」となることも。結局は同じボールなのに?と思う方もいるでしょうが、不正防止のために守りましょう。
救済されるケースもある!
とはいえ「場所の見当はつく」という状態で、かつ以下のような事情があるのであれば、ロストボールにならず救済される可能性もあります。
- ボールが障害物(ペナルティエリア)に入り、場所の見当がつく
- 水たまりや修理地など、異常な状況の中にある
- 競技者外の人や動物などにボールが持ち去られた、あるいは故意に紛失させられた形跡がある
上記のような事情がある場合は、ロストボールになっても例外的に救済されます。事情によっては無罰で済むことも。
無罰の時は「ニヤレストポイント」と呼ばれるボールがあった地点から近い場所を選んで打つことができるので、ロストボールになるよりかなり有利にゲームを進めることが可能です。
「ギブアップ」のルール
ゴルフは基本的に「いかに少ない打数でカップ(ホール)にボールを入れられるか」というスポーツ。しかし、初心者でスコアを気にしないからといって1ホールに5回も6回も使ってよいわけではありません。
実は1ホールにつき規定打数(パー)というものが決まっており、その3倍を超えてしまうと「ギブアップ」というローカルルールが発生することがあるのです。つまり「この打数でゴールしてくださいね」という決まりを守れなかったということですね。
ただし、ギブアップは周囲が定めるわけではなく、本人が「ギブアップします」と宣言することで適用されます。
カップに入るまで諦めたくないのは分かりますが、特に初心者の場合は打数が積み重なりがちなので、あらかじめ適切なところでギブアップのタイミングを話し合っておくと良いでしょう。
ギブアップをしたから「その日は帰宅して良い」というわけではない
ギブアップ、というとあたかもそのプレー自体を放棄したようですが、これはあくまでも1ホールごとに定められているものなので、最終コースまで進行をすることはできます。気乗りしないからといってギブアップして帰る、なんて流れにはなりません。
逆に「スコア上限に達した場合はギブアップもできる」と覚えておけば、特に初心者の方は気が楽ですよね。
2019年の改正により、ギブアップは正式なルールに
注意しておきたいのは、ギブアップはあくまでもローカル(非公式)ルール。公式ルールには存在しない……というのが2018年までの常識だったのですが、2019年にルールが改正され、ギブアップが公式でも言及されました。
新ルールでは、1ホールごとの「マキシマム(上限)スコア」を委員会が定めることが可能に。それを超えてしまった場合、ギブアップして次のホールへ進むことが推奨されています。ボールを拾い上げてギブアップ宣言をすれば、そのホールはおしまいです。
とはいえ、あくまでも「推奨されている」だけなので、絶対にギブアップせねばならないわけではないようです。初心者、あるいはコースに不慣れで周囲をあまりにも待たせてしまうのではないか、と感じた場合は使用してみてはいかがでしょうか。
ちなみに、ゴルフ場で時折聞かれる「大たたき」という言葉。これはひとつのホールでたくさんボールを打ってしまうことで、ギブアップの原因となるプレーのことを言います。初心者の方は覚えておくと混乱しないでしょう。
「ワンペナ」のルール
「ワンペナ」は「ワンペナルティ」の略で、ゴルフ場が用意したOBゾーン(プレーの進行を促す目的がある外の区域)とは別の領域にボールが侵入してしまったり、規約に違反したりした場合に、1打罰を与えることで救済を行うというものです。
1打罰は「本来のスコアに1回分プラスされる」ことで、いかに少ない打数でホールにボールを入れられるかを競うゴルフにおいては結構なハンデと言えるでしょう。
注意したいのは、目的としては「救済」なのですが、ペナルティを受けなくて済むという意味ではないということ。本来ルールが判然としないものを、1打罰を設けることでスムーズに進行させるといったはたらきもあります。
重大な違反であれば「ツーペナ(2打罰)」となり、競技的にかなり不利な状況になってしまうので、注意したいところです。
OBゾーンとは別に「ワンペナゾーン」が設けられたゴルフ場もある
OBゾーンとは異なるコースアウトをした場合に適用される例が多いワンペナですが、ゴルフ場によっては「ワンペナゾーン」が存在することもあります。
これは一般的に黄色と黒の縞模様をした杭によってコースと区切られており、ここに侵入してしまうとそれぞれのローカルルールに乗っ取った方法で打ち直しをすることになります。
ローカルルールゆえに「絶対にこうすべき」という規定はありません。ゴルフ場によって取り扱いは様々ですが、大抵は侵入したワンペナゾーンを横切る地点の近くから、一番距離が短いフェアウェイに移動させるといった内容が多いよう。
「ウォーターハザード(ペナルティエリア)」がワンペナになることもある
コース内にウォーターハザード(池とその周辺のエリア)が存在する場合、そこがワンペナゾーンとなっている例もあります。
公式ルールではロストボールの救済措置として「1打罰なし、ウォーターハザードの中からそのまま打つ」となる場合もありますが、状況によって適用されるルールはいくつか存在するため、1打罰がついてしまうこともあるのですね。
ただし、池の中に入ってしまった時「多分あそこに入ったと思うんですけど……」程度の認識ならば、ロストボール扱いになる恐れも。
気を付けたいのは「ワンペナゾーンはローカルルールによるところが大きい」ということ。ロストボールとワンペナゾーン、どちらのルールが適用されるか自ら選べるケースもありますので、状況に応じて対応しましょう。
「グリップ」のルール
「グリップ」とは、ゴルフクラブの柄にあたる部分、特に手で握り込む箇所や握り方を指します。
クラブはボールに触れるところが重要だと思いがちですが、実はこのグリップの選び方によって振り心地が大きく変わるとも言われているので、初心者の方も注目してみてください。
グリップを選ぶ際、代表的なポイントとしては以下の通りです。
- 重さ
大体20g~80g程度とかなり幅広く、握り手にとって無理のない範囲で選びます。市販されているものは40g~60g前後のものが多いので、購入時に握って確認してみましょう。 - 太さ
主に男性M60、男性M62、女性M58から選ぶことができ、飛距離を重視するのであれば細め、方向の安定性重視なら太めがおすすめだと言われています。 - 硬さ(素材)
大きく分けて握った時の感触が柔らかいソフトグリップと、握力が強い人向けのハードグリップがあり、使用されている素材も様々です。これも購入時にしっかりと試してみるのが良いでしょう。
あとはグリップの裏側が盛り上がった「バックライン」があるタイプかどうか。基本的に初心者はあった方が安定しやすいとされています。カラーも色々用意されているため、鮮やかなデザインを選べば自分用が分かりやすいでしょう。
テープで「太さを調整」する方法もある
基本的には、市販されているグリップを選べば規定には違反しないと言えます。ただ、太さはある程度決まっていますから、どれも自分には今ひとつ合わない……という方も。そういう場合、テーピングをして太さを調整することも可能です。
ただし、これは注意しておかなければルール違反となるため、以下の点に注意しておきましょう。
- 滑り止め効果があるテープを巻く
雨の日や炎天下で手に汗をかきやすい時などには「滑り止め」が欲しくなりますが、これはプレーを補正する効果も期待できるため、基本的には使用禁止となっています。滑りにくい両面テープを使いましょう。 - スイングの補助具は使えない場合もある
ゴルフには、初心者向けの「補助具」も存在します。特にスイングの補助具が代表的で、定番は手首を固定するサポーターのようなものです。しかし、これは練習に使用するのが一般的。ゴルフ場によっては使用できないことが多いので、注意しましょう。
グリップはボールの軌道を決めるとも言われているため、上達するには自分に合ったもの、握り方をマスターするのが近道。ルールをしっかり押さえ、適切にスイングしてくださいね。
「自打球」のルール
「自打球」と言われると自分が持っているボールのこと?と思ってしまいますが、これは一般的に「打ったボールが木や土手などに跳ね返り、プレーヤー自身に当たってしまう」ことを指します。
特にバンカー(コース内における砂で満たされたエリア。ウォーターハザードと同じく障害区域にあたる)の縁からショットを打った場合に起きることが多く、そこから脱出できない上に痛い、と踏んだり蹴ったりな状況です。
もはやボールが当たっただけでペナルティーを受けているようなものですが、これまでは実際にペナルティ(罰)の一種と見なされており、1打罰(スコアに1打分プラスされる)の対象でした。
2019年からは「無罰」に変更!
しかし、この自打球。2019年に行われた100年に一度とも言われる大幅なゴルフルール改正により、晴れて「無罰」となったのです!
以前は自身どころか自分が運転していたカート(荷物)にボールが当たっても自打球としてペナルティーが付いていたのですから、これは朗報と言えるでしょう。
バンカーからボールを一度で救出するのは難しいことなので、初心者の方にとってもかなりやりやすくなったのではないでしょうか。
また、上記のようにカート(クラブを含めた荷物や携行品)に当たった場合でも、同じように無罰となります。その後はどうするのか?といえば、問題なくそのままのペースでプレーを続けるだけです。
ただし……「自分から手を出す」とペナルティになる恐れも
しかし、ここでひとつ注意したいポイントがあります。それは「無罰として救済されるのは、あくまでも偶然ボールが当たった場合のみ」ということ。
つまり、例えばボールが木に当たって跳ね返ってきた時、見失うかもしれないと咄嗟に「自ら止めてしまった」のであれば、それは故意の自打球としてペナルティ対象になるかもしれないのです。
ある意味反射的な行動なので仕方がない部分もありますが、頭に留めておくと良いでしょう。
ちなみに、自分に当たったのではなく「他者に当たった場合」も、実はペナルティなし。これは2019年以前からそうで、そのままプレー続行となります。ただし、打撲をはじめ相手への被害が大きいのであれば、すぐに助けを呼んでください。
ゴルフボールはかなり硬いため、一生残るレベルの怪我をすると高額な賠償金がかかることもあります。初心者だからと甘く考えず、周囲にしっかり気を配りましょう。
「救済」とは
「救済」は、文字通りプレー中のペナルティから救われること。正確には「通常のコース以外にボールが飛んでしまった時、障害物を避けたポイントから打てるようにしてプレーを再開できる措置」のことです。
注意したいのは、救済は決して「ペナルティが付かない措置ではない」ということ。無罰としてそのままプレーが続行できることもありますが、状況に応じて1打罰(1打分スコアにプラスされる罰)が与えられる恐れも。
無罰か1打罰かの違いは「自分に責任があるかどうか」が大きく作用する
では、一般的に無罰とされる例には何があるか?というと、代表例は以下の通りです。
- 水たまりや修理地などにボールが入ってしまった時
- 木の枝が邪魔でスイングが難しい時
- ボールやスイングがカート道や排水溝にかかってしまう時
- 動物が作った穴や通り道などに妨げられる時
- ペナルティエリアに入ってしまったものの、そのままプレー続行可能な時
基本的には「自分ではどうにもならない自然的な障害物があったり、グラウンド状態が異常だったり」した場合に無罰が適用されると考えて良いでしょう。
またペナルティエリアに関しては、以前は1打罰が付くのが基本だったのですが、2019年からは入っただけなら無罰となりました。とはいえ、後述のように人為的な救出が必要だと1打罰が付くこともありますから、注意が必要です。
無罰で済むのであれば、次のボールは「ニヤレストポイント」から打つことができます。これはボールがあった地点から近い場所を選ぶことが可能なので、ゲームの進み方はかなり違ってくるでしょう。しかし、むやみにホールに近すぎる場所はNG。
逆に1打罰が与えられる例としては、以下が挙げられます。
- バンカーに入ってしまい、出られなくなった時
- ペナルティエリア内から人為的にボールを救出する必要がある時
- ロストボール(紛失球)となった時
などが挙げられます。ペナルティエリア内に入ってもそこから問題なくプレーできる、1打罰を受けるくらいなら続けた方が得点が伸びそうだという場合には前述した通り無罰で済むのですが、人為的にボールを救い出さねばならない時は1打罰の対象となります。
ただし、2019年の改正によりバンカーからボールを打った際の自打球(自分にボールが跳ね返って当たった場合)によるペナルティや、ペナルティエリア内での行動による罰などがなくなったため、かなりやりやすくなったと言えるでしょう。
「打ち直し」のルール
「打ち直し」は、文字通りもう1回ボールを打ち直すこと。例えばコース外にボールが飛んで行ってOBになった場合や、ボールが見つからずロストボールになった場合、救済措置としてやり直す場合などに使用される言葉です。
一般的にはOBと関連付けて使われることが多いですね。しかし、単にもう1回打てばいいだけなのか?というと、それは違います。打ち直しにもいくつかのルールが設けられているため、確認しておきましょう。
打ち直しは「1打罰」や「2打罰」が与えられることが多い
OBやロストボールなどで打ち直しをする場合、基本的に生じるのが「1打罰(ワンペナ)」です。これは本来1打目であれば次は3打目、2打目であれば次は4打目というようにスコアを1回プラスして数えるもの。
ゴルフはいかに少ない打数でカップ(ホール)にボールを入れるかというスポーツなので、1打罰でも得点を気にする方にとっては非常に手痛いペナルティとなります。
更に重大な違反があったと見なされれば「2打罰(ツーペナ)」になることも。
場所は基本的に「OBやロストボールとなったボールを打った場所の近くで、むやみにホールに近づかない場所にドロップを行い決める」となりますが、ゴルフ場によっては「前進4打(プレイング4)」と呼ばれる特設ティを使用することもできます。
これはセカンド地点に黄色い印で示されていることが多く、4打目からの再スタートが可能なので、そもそも特設ティ近くまで行くのに4打以上かかることの多い初心者の方にとっては有難いポイントなのです。
2019年の改定により「2打罰」で前進4打(プレイング4)から打てるように
このように、一部の例外(グラウンド環境の異常等)を除き、ゴルフで打ち直しを行う場合は1打罰~2打罰を受けねばならないことが多く、初心者にとってはやりにくい面もあるかもしれません。
しかし、2019年のゴルフルールの改定により「前進4打(プレイング4)」が設置されていないゴルフ場であっても、2打罰のペナルティを受けることでその位置から4打目として再スタートできるようになりました。
一見「2打罰も犠牲にする意味があるの?」という感じですが、逆に言えば2打目以降のOBであっても4打目からやり直せる(前進4打のルールに2打罰は適用されない)とのことなので、初心者や2打目以降にOBした方にとっては非常に優しいですね。
「空振り」のルール
クラブを思いきり振ったのに、ボールがそれについて来ない……あるいは打ったつもりが、緊張のせいかボールをティーから落としてしまう、なんてことは初心者のうちはよくあるもの。
特にティー(ボールが浮き上がったようになる台)に乗せてショットを行うティーイングエリア(以前はティーグラウンドと呼ばれていた場所)では、空振りする人が少なくないようです。自分だけではないので、あまり恥ずかしがらなくて大丈夫。
しかし、ゴルフでは規定に厳しいイメージもあり、たったこれだけでも何か罰則があるのでは?と思ってしまいますよね。
実は以前はその通りで「例え風圧でティーからボールが落ちたとしても1打罰」という考えだったのです。つまり、空振りした1打目+2打目に1打罰で次は3打目から、となる理屈。
空振りが打数に含まれることも驚きですが、基本的に「ストロークの意志がある」と判断されれば打数に換算されるよう。それに更にペナルティが加わっていた……と考えると、初心者にはかなりハードルが高い気がします。
2019年の改定により「空振りはペナルティにならない」ことに!
しかし、2019年に行われたゴルフの大規模なルール変更により「空振りによるペナルティはなし」となりました!
流れとしては、例えばティーイングエリアでボールを打ったとして、それが空振りしてしまったとします。すると現在では「空振りは1打目と換算するものの、その後は2打目として普通にティーアップ(ティーをセット)できる」ことになったのです。
とはいえ、以前の通り空振りでも1打目は1打目。初心者だからと割り切っている方は良いですが、少しでも得点が気になる場合は出来る限り心を落ち着かせた上で、慎重にスイングを行いましょう。
クラブを振る前にボールが落ちた時は、何の問題もなし
ちなみに「じゃあ例えばティーにボールをセットしたにも拘わらず、クラブを振ろうとする前にそれが風で落ちてしまったら?」というと、これは何の問題もありません。
あくまでも「ストローク(打つぞと思ってクラブを振ること)」が行われたかどうかが焦点なので、クラブを振る前のことはペナルティにならないのです。
ペナルティが付くのは「インプレー」の間。インプレーはティーイングエリアでボールを打ってからカップにボールを入れるまでを指します。
少しくらいクラブに当たったとしても、振る前なら関係なし。安心して丁寧にティーアップし直してくださいね。
「ピンを抜く」のはなぜ?
ゴルフのゴールといえばカップ(グリーン上に設けられた穴)ですが、その場所が分かりやすいよう目印として立てられている旗は「ピン」と呼ばれています。確かに芝の上に穴だけぽっかり開いていても、見つけるのは難しいですよね。
これは抜けるようになっており、カップの場所が分かった後はむしろ煩わしくなることが多いため、ピンの近くにいる人が抜いてグリーンの外に出すのが一般的です。
また、2018年までは何と「カップ(ホール)に向かってボールを打つ際、ピンに当たったらペナルティ」という決まりがありました。
しかも、罰則は2回分の打数がプラスされる「2打罰」。ある意味競技かるたにおけるお手付きのような扱いだったのかもしれません。
それゆえに、ピンを抜く行為はマナーではなく、明確なルールとして存在していたと言って良いでしょう。抜かないままピンを避けてカップインするのはあまりにも困難ですから、事前に抜いておくのが無難です。
2019年からは、ピンを抜く必要がなくなった!
しかし、2019年に大幅に改正されたゴルフルールによれば「ピンを刺したままボールを打っても罰則はない」とのこと。つまり、わざわざピンを抜く方が面倒だという方は、そのままプレーしても問題はないのですね。
今までも「ピンを抜いてもらったり、持っていてもらったりするのは申し訳ない」という声があったようなので、これは多くのゴルファーにとって画期的な新ルールなのではないでしょうか。
ただし、実際にプレーしてみた方によると「条件によってはボールがピンに弾かれやすく、カップインが難しい」という話も。
特に打ったボールが左右にずれたり、ピンの竿が鉄製で丈夫だったり、カップそのものが傾斜にあったりすると弾かれる確率が高まる恐れがあるため、従来どおり抜いた方がプレーしやすいこともあります。
ゴルフの中でもカップに近いグリーンは芝が繊細なこともあり、少しの条件差でボールの軌道が変わりますから、慎重にいきましょう。
同伴者との間柄によっては、ピンを抜くか確認しよう
ゴルフは上司や取引先の方など、仕事関係のお付き合いでもよく行われるスポーツです。
以前はピンを抜くのがルールでありマナーでしたが、新ルールが設けられた以上、自分が積極的に気を遣わねばならない間柄の方とのゴルフでは、グリーンに入ったら一度抜くかどうかを確認してみた方が良いでしょう。
「サポーター」のルール
肘や手首などを痛めた時、あるいは寒くて関節が上手く動かない時などに活躍する「サポーター」。ゴルフをプレーする際にもできれば使いたい、という方は多いでしょう。
しかし、その一方で「服装マナー的にOKなの?」と首を傾げる声も。ゴルフでの望ましい服装といえば襟付きのシャツやポロシャツ、チノパン、ジャケット、キャップなどですが、サポーターについて言及されていることは少ないですよね。
結論から言えば「治療目的のテーピングやサポーター」は規約違反になりません。例えばゴルフで肘や手首を痛め、その痛みを和らげるために何かを巻くのはOKです。実際、プロでも使用することはあるそうなので、痛い時は無理せず巻きましょう。
ただし、問題は「治療目的ではなく、肘や腕の安定を図るために使用されるサポーター」。これに関してはプレーを補助できる可能性があるので、練習以外では基本的に使えません。
最近では「ゴルフ肘用」のサポーターも出ている
また、最近では「ゴルフ肘用」のサポーターも販売されています。これはゴルフによって肘を痛める「ゴルフ肘」に悩まされている方向けのサポーターで、医療目的なので規約違反になる心配もないと言えるでしょう。
サポーターの役割は、筋肉の収縮を抑制して痛みを和らげるというところにあります。ゴルフ肘用のサポーターはテーピングに比べて安定感が高いため、プレー中の装着もおすすめです。価格も2,000円前後が相場で良心的。
スイング時には特に活躍!「補助器具」もラウンド内では使えないことが多い
サポーターというと身体を固定するものというイメージが強いですが、昨今ではゴルフの練習をサポートしてくれる「補助器具」もたくさん出ています。
これはゴルフクラブの握り方を矯正することで、徐々に補助器具がなくても自然な体勢でプレーできるようになり、スキルの向上を目指せるというもの。しかし、こちらも推奨されるのは練習時のみの話で、ラウンド内では使用不可のことが多いので注意が必要です。
最後に、ゴルフは肘や手首などに大きな負荷をかけるスポーツ。サポーターをしていても無理に動かせば、最悪骨に異常が出る恐れもあります。
付き合いでどうしても、絶対に参加したいコンペがある、そんなに大したことはないから休みの日は楽しみたい……など様々な事情はあるでしょうが、悪化させないためにも痛みがある場合はプレーを控えましょう。
「スコアの数え方」
ゴルフの基本的なルールは、全18コースを前半(アウトコース)と後半(インコース)に分けて回り、それぞれのホールでカップ(ホール)にボールを入れるまでの打数を競うというもの。
つまり、いかに少ない打数でカップにボールを入れられるかで勝負するのです。例えば誰もが憧れる「ホールインワン」は、1打目でカップにボールを入れること。これはプロでも非常に難しく、達成すると賞金がもらえることもあります。
ホールインワンという言葉はゴルフをやらない方でも聞いたことがあるでしょうが、達成すると記念品を配ったり祝賀会をしたり、と非常に華やかな慣習があるところを見れば、どれだけ奇跡的な確率なのかが分かりますよね。
ゴルフのスコアの数え方の特徴は、やはり「少ないほどレベルが高い」ところでしょう。ボーリングやテニスなどは点数が多ければ多いほど強い、となるのに対し、ゴルフは合計数が少ないほど勝利に近い、ということになります。
1ホールごとに決まった規定打数を基準にする
とはいえ、単純に1打数目から数えていくわけではありません。ゴルフは1ホールごとに「この回数で入れてくださいね」という規定回数が決まっており、それより多いか少ないかがある程度の基準となります。
- マイナス3……アルバトロス(ダブルイーグル)
- マイナス2……イーグル
- マイナス1……バーディ
- プラマイ0……パー
- プラス1……ボギー
- プラス2……ダブルボギー
- プラス3……トリプルボギー
少しでもゴルフの中継を見たことがある方はピンと来たのではないでしょうか。ホールごとの成績にはそれぞれ名称が付けられており、マイナスが多いほど素晴らしいということになります。
基本的には標準的な「パー」を平均として、初心者であればトリプルボギー以上を出さないことを目指すと良いでしょう。ただし、最初のうちは1ホールにつき二桁以上かかることも珍しくはないので、場合によってはギブアップも視野に入れておいてください。
また、上記の中では最も好成績である「アルバトロス」は、ホールインワンと並んで不可能に近いとされており、こちらも達成できれば祝賀会や記念品の配布などを行う慣習があります。
合計スコアの平均は「130」程度
最終的にはホールごとの打数を合計するわけですが、日本人の平均は合計「130」程度と言われています。18コースでスコア90を切るのは全体の3%程度しかいないそうですから、全てパー以上を出せる方は相当の上級者と言えるでしょう。
注意したいのは「見栄を張って打数を少なく申告しない」こと。バレないと思っても立派なマナー違反になるため、ありのままを記載してくださいね。
ゴルフ中、ボールが「池」に落ちたら?
ゴルフ場は全18コースからなり、広大な土地の中には芝が美しく補正された「フェアウェイ」やボールをティーにセットして打つ「ティーイングエリア」、砂地となっている「バンカー」など、様々なエリアが用意されています。
中でも印象的なのが、水場を中心とした「ペナルティエリア」です。これは以前ウォーターハザードと呼ばれていたもので、2019年のルール改訂によって名称が変化しました。
名前からしてペナルティを免れなさそうな場所ですが、実際ボールが池に落ちてしまった場合には「1打罰」が与えられます。1打罰というのは本来のスコアに1打加算されることで、スコアが少ないほど成績が良くなるゴルフにおいてはハンデとなりがちです。
打ち直しは「元の場所から」が基本
では、ボールが池に落ちてしまったら次はどこから打ち直しをすれば良いのか?というと、基本的には「前にボールを打った場所から」となります。
あるいは、赤や黄などの杭で区切られたペナルティエリアの境界線を最後に横切った地点からクラブ2本分以内の範囲にドロップ(ボールを落とし)て位置を決めるのもOKです。
ちなみに、池にインしなくても「ペナルティエリア内にボールが落ち、その場所から打つのが厳しそうな場合」は、1打罰の対象となりますので注意しましょう。
ペナルティエリアに落ちたのに、無罰で続けられることも!
しかし、ペナルティエリアにボールが落ちたにも拘わらず無罰でそのまま続けられるケースがあります。それは「ボールが落ちた位置から問題なく次の1打を打てる」という時。
ペナルティエリア内は水場を中心としているとはいえ、全てが池というわけではありません。そのため、運よく地面の上、かつ比較的滑らかな場所に落ちたのであれば、1打罰を免れる可能性があるのです。
その他、以下のような場合でも無罰となりますので、完全に池に落ちたわけではない、もしくはペナルティエリアに用意された池ではなかった際にはご参考ください。
- 池ではなく、自然的にできた水たまりだった時
- ペナルティエリア内に異常が見られた時
- 動物の作った穴や通り道などに落ちた時
など。
ちなみに、素朴な疑問として「池に落ちたボールは取れるの?」というものがあるかと思いますが、専用の器具を使用すれば自力で取れる場合もあります。
ただし、そういった器具がないのに無理に手を伸ばすのは危険です。過去には池に転落して亡くなった方もいますので、くれぐれも注意してくださいね。
「アドレス時間」のルール
「アドレス」とは、一般的には連絡先や宛名という意味で使われることが多い言葉。しかし、ゴルフにおいては「ボールを打つための動作や構え」を指す単語なのです。
つまり、ボールをセッティングして実際に打つまでの時間のこと。ここで注意したいのは、アドレスを行った時点で「ストロークの意志がある」と見なされるため、その後の行動に関する責任が生じます。
例えば打ったつもりが空振りになっても「1打」と換算されますし、空振りの後にティーをセットし直したりすれば「1打罰(打数にプラス1打が加算される)」というペナルティが与えられることも。
そのため、アドレスからボールを打つまでの時間はプレーヤーにとってかなり緊張するものと言えるでしょう。初心者ならば必要以上に慎重になったり、何度かボールの様子を確認したりしても不思議ではありません。
待っている人もいるので「出来る限り早く」がマナーでありルール
しかし、その一方でアドレスからショットまでの時間(アドレス時間)が長いと、次の人がいつまで経っても打てないために「遅い!」と顰蹙を買ってしまう恐れもあります。
特にアドレス時間は周りも近寄ったり無駄な私語をしたりしないよう気を配るため、周囲も神経を尖らせているのです。
初心者であることをはじめに断っておけばある程度は許容してもらえるでしょうが、同伴者がベテランだと余計にストレスが溜まりがちなので、スコアはある程度割り切って周囲の迷惑にならないよう早めに打つのがおすすめです。
目安は「10秒」。自分で考えているよりも時間は着々と過ぎていますから、狙いを定めたらすぐに打つ、くらいの気持ちで丁度良いのではないでしょうか。
ちなみに、一説には「アドレス時間が短いほど好成績を収める人の割合が大きい」と言われています。そもそもそういった方々はベテラン率が高いので当然といえば当然ですが、意識してみると上手くいくかもしれません。
慎重さが逆効果?不安感は徐々に膨らんでゆく
最初はまず心を落ち着けてから、ゆっくりと……と思うでしょうが、逆に温めれば温めるほど不安感が高まることもあります。
周りに誰もいないだろうか、フォームがカッコ悪かったらどうしよう、空振りしたら恥ずかしいなど、気になることは後に行けば行くほど増えてゆくのです。すると空振りやティーかのボール落下などに繋がるかもしれませんから、逆に早めに終わらせた方が気が楽になりますよ。
投稿者プロフィール
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ともき 1984年生まれ。東京在住。30超えて40年できる趣味としてゴルフをはじめる。
ゴルフにドはまりしてレッスン通ったりYoutubeみたり。コーチを選ぶ基準は感覚派よりもロジックで説明される方が好き。現在のハンデは11.8(24年/2月)。
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